アイサンガールズ
アイサンガールズプロジェクト2

わたしたちの歴史は、財団法人から学校法人に組織変更した昭和26年から遡ること、明治38年私立愛知高等裁縫女学院創設から始まっています。その後、昭和36年に愛知女子工芸高等学校(旧私立愛知高等裁縫女学院)を愛知工芸高等学校(現愛知産業大学工業高等学校)に改称し、入学生を女子から男子に切り替えるまでの間、一貫した女子教育に取り組んできました。この女子教育のDNAは、100年以上経った今でも脈々と引き継がれています。今回は、大学をはじめ、設置する学校に在籍する女子学生のうち、今年度入学した1年生にスポットを当て、彼女たちの輝いている今を紹介します。





名古屋美容専門学校
美容学科

近藤 有加さん

多くの人に喜んでほしい

「中学生の時、友達の髪をアレンジして喜んでもらえたことが凄く嬉しくて、もっとたくさんの人に喜んで欲しいと思ったことが美容の世界に進もうと思ったきっかけです」と、笑顔で嬉しそうに話してくれた。
将来やりたいことが見つからないという人々が溢れている現代において、早くから目標を定めていた彼女は、なぜ名古屋美容を選択したのだろうか。
「行事も勉強も両方とも全力で楽しむ!という校風を説明会で聞いて決めました。入学して半年が経ちましたが、本当にその通りで、特にクリエイティブセミナーという授業では、モデルづくりから撮影まで生徒主体で凄くやりがいがあって楽しかったです」。

全員が「美容が好き」という環境

彼女に高校との違いを聞いてみた。高校は多種多様な価値観を持つ人がいる良さがあると前置きをした上で、「ここは全員、美容が好きという集団で、共通のゴールに向かって頑張っているから、団結力が凄いです」と実にしっかりと受け答えをする。
そんな彼女が最も熱心に取り組んでいることは、名古屋美容名物の実技テスト、【マンスリーチェック】だ。「同級生と技術を競い合い、順位も発表されるため、凄く悔しい思いもしますが、切磋琢磨しあえるとても良い環境だと感じています」と前向きに語る。実際に入学してから実施されたテストでも上位をキープしている彼女だが、現状に満足せず更に上を狙いたいと意欲的に話してくれた。

Look your best – who said love is blind ?

彼女に好きな言葉を尋ねたところ、こんな言葉が飛び出した。アメリカの大女優メイ・ウエストの言葉だ。
【出来る限り美しく見せなさい。恋は盲目なんて誰が言ったのかしら?】美容の道に進むと決意した彼女は、人に見られること、そして魅せることについて、高い意識を持っていることがうかがえる。
「将来は、人を変えられる美容師になりたい。髪で人は大きく変われると信じています。将来はSNSも活用し、私のつくるヘアスタイルを多くの人に好きになってもらいたいです」と語る彼女。既にその目は、自分の叶えるべき未来をしっかりと見つめていた。

名古屋ブライダルビューティー専門学校
ブライダルビューティー科

三浦 千歩さん

なかなか決められなかった進路

高校の頃はダンス部で活躍し、全国大会への出場経験もあるという三浦さん。充実した高校生活を送りながらも、進路については将来の自分の姿が思い描けず、悩んでいたという。
「ぼんやりと人と関わる仕事がしたいと考えていました。看護師や美容師という仕事も思い浮かんだけど、少し自分には違うかなと思っていました。」
そんな時に、高校内の進路説明会でブライダルに関わる仕事があることを知り、強く興味を惹かれたそうだ。
「この学校を選んだのは、少人数制で教えてもらえるので、先生との距離が近くて、本当に熱心に向き合ってくれるのがいいですね」と話す。

模擬結婚式で学んだこと

名古屋ブライダルビューティー専門学校では、卒業までに4回の模擬結婚式を実施して、現場経験を積むことができる。先日、2回目の模擬結婚式を終えたばかりの彼女に感想を聞いた。
「これまで、MC・メインウェディングプランナー・新婦役を経験させていただきました。どの役割からも学ぶことがありましたが、その中でも、新婦さんの目線に立つことができたのは貴重な経験でした」と言う。
そして、学んだ経験を活かして、将来はウェディングプランナーになりたいと力強く語ってくれた。
「知識と経験を積んでお客様の要望に応えられる、そして新郎新婦さんの気持ちを分かってあげられるプランナーになりたいですね」

たくさんの人を笑顔にしたい

彼女と話をしていて驚くのは、「笑顔」「喜び」「感謝」というキーワードが何度も繰り返し登場したことだ。ホスピタリティに溢れた人柄は、接していて非常に気持ちが良い。「自分が関わったお客様を笑顔にするのはもちろん、親族やゲストの方の笑顔もたくさん見られるように頑張ります」と目を輝かせて話す。そんな彼女が最も大切にしている言葉、それは「ありがとう」だ。
「ささいなことでも、相手にきちんと感謝の気持ちを伝えたいと思っています、いずれはお客様から言ってもらえるようになりたいです」と語る。
率先して歓待の気持ちを表現し続ける彼女の未来は、たくさんの「笑顔」と「ありがとう」を集め、多くの人を幸せにするに違いない。

愛知産業大学
造形学部 建築学科

前多 綾里さん

北の国からこんにちは

 「北海道から建築を学びに来ました」と言う前多さん。彼女は、どうして愛知産業大学を選択したのだろうか。
「ネームバリューではなく、何を学ぶことが出来るかで選びました。カリキュラムを見て、学びの内容を確認しましたね」と教えてくれた。そう話す彼女は、親しみやすく誰とでも友達になれそうな雰囲気を持っている。
「最初は教師もいいなと思いましたが、働く中で壁にぶつかった時にも気持ちが折れないように、好きなことを仕事にしたいと思って建築を選びました」と話す。
愛知県に来た感想を聞いたところ「北海道と比べて、夏は暑くて大変でしたね…。でも、食べ物が美味しくていい所だと思っています」

学んでみてはじめてわかる奥深さ

「最近では、インテリアデザインの授業で照明器具について学びました。照明器具ひとつとっても、実際に学ぶと奥が深くて凄く興味深かったです」と言う。
また、彼女は1年生ながら学生スタッフとして、オープンキャンパスの模擬授業の運営を手伝っている。
「PCを使用してインテリアの配置を考える授業を高校生に受けてもらいました。経験してもらうことで、面白さを伝えたいですね」と、自発的に活動している。
そんな彼女に、今一番やりたい事を聞くと、旅行だという。
「オランダで、建築家Dries Kreijkamp氏により建築された球形住宅を見てみたい。他にも世界の建物を見たいです」
どこまでも知識を得ようという姿勢に驚かされるばかりだ。

海外で貢献活動をするのが夢

彼女の目標は、介護士であるお母さんと話をする中から生まれたそうだ。「実家では、母の仕事の話を聞くことが良くありました。私は、介護施設に見られるようなバリアフリーの建物を、一般住宅の建築にもっと取り入れて普及するようにしたいです」と、既に明確になっている。更に彼女は続けて話す。
「昔から、ずっと海外での貢献活動をしたいと思っていました。いつの日か、発展途上国に建築技術を教えるような活動をするのが夢です」と語る。
一見すると小柄な彼女だが、その内面は熱く、大きな夢を抱いている。建築士という資格取得をゴールとせず、さらにその先を見定めている彼女。いつか夢を叶え、世界で活躍する姿を見せてくれることを期待したい。

愛知産業大学
経営学部 総合経営学科

谷口 みなさん

変わることのできた自分

学生会の会計役や大学祭の模擬店運営にも積極的に参加をしているという谷口さん。実は、大学に入って大きく変わったことがあるという。
「高校生の頃は、吹奏楽に打ち込むあまり、部活以外では人と積極的に関わろうとせず、凄く内向的な性格でした。しかし、大学で良い友達に恵まれて考えが変わりました。私を含め、仲良しの3人組なのですが、他の二人がとても明るく、フットワークが軽いです」と話してくれた。
良い友達と出会い、色々なことを経験する大切さに気づいたようだ。「これまで体験したことのないことを、実際にやってみることで得られるものがある。大学の4年間では、こうした経験をたくさんしてみたいですね」

大学で挑戦したいこと

彼女に、今ほしい物・やりたい事があるか聞いてみた。
「もっと読書をする時間がほしいです。高校のときに漫画はたくさん読んだので、大学生になった今は経営に関する本をたくさん読もうと思っています。将来に向けて知識をつけていきたい」と、なんとも頼もしい返答だ。
昨日も図書館で経営に関する本を借りたばかりだという。
「あとは、英語にも挑戦したいですね。ビジネスセミナーという授業で、海外のことを学んで興味を持ちました。私の友達二人は英語が得意なので、自分も苦手意識を乗り越えて話せるようになりたいです」と前向きに語る。
そんな彼女が総合経営学科に進学した理由は、高校3年生の時点で将来の進路が決めきれない中、就職先を広く考えられる学科を選択したと話した。

先生との距離が近い大学

実際に入学した感想を聞いた。「愛産大は、先生が1人ひとりにしっかり向き合ってくれます。そしてとてもフレンドリーです。こんなに距離の近い大学はたぶん無いんじゃないかな。大きな大学ではできない良さがたくさんあると思います」と言う。
大学に入学し、充実したキャンパスライフを送っている彼女は、将来の目標を見つけられたのだろうか。
「実は、やりたいことが見つかりました。大学卒業後は、学んだことを活かして就職をしようと考えています。でも、いつかは自分で古着屋を経営するという夢ができました。」と実に嬉しそうに話す。
日々の努力を着実に積み重ねている彼女。きっと4年後には大きく成長した姿を見せてくれることだろう。

ELICビジネス&公務員専門学校
公務員科

相馬 楓さん

フルマラソンに初挑戦!?

「フルマラソンに挑戦しようと思っています」と、少し緊張気味に話す相馬さん。突然飛び出した非日常的な単語に驚きつつ、昨今のマラソンブームの影響で興味を持ったのかと思い、もう少し詳しく聞いてみた。
「目標とする仕事では、最初に走る機会がたくさんあるので、今のうちにやっておこうと思いました」と言う。
そう、公務員科の彼女が目指しているのは、警察官だ。
警察学校に入学後のことを考え、慣れておこうとのこと。「中学校の時に、学級委員や部活動のキャプテンをして、人前に立つ機会が多くあり、その頃から人を守る仕事に就きたいと思っています」

頑張った分だけ返してくれる学校

どうしてこの学校を選んだのかを聞いてみた。「卒業生の先輩から、ELICは自分が頑張ったらその分だけ返してくれる学校だよ、という話を聞いて入学しました」と言う。その姿からは、学校や先生を信頼している様子がうかがえる。
現在、公務員試験を目指して目下勉強中の彼女が一番面白い授業を教えてくれた。「判断推理の授業が面白いです。ひねってある問題が多く、解けたときには凄く嬉しいです」と笑顔で話す。
同時に、公務員試験へのプレッシャーを感じているようで、「実は暗記系が苦手です…」とやや控えめに言う。
しかし、彼女からは諦めている様子はなく、試験に向けて着実に進んでいこうという意思が感じられた。

安心感を与えられるようになりたい

そんな彼女が、入学してから一番印象に残ったことは、金山祭りのボランティアに参加したことだという。
「ちょうど警察の方と一緒にボランティア活動をさせていただき、色々な話が聞けました。子供たちに警察の服を着せたり、白バイに乗せたり。こうした活動を通じてより一層なりたい気持ちが深まりました」と嬉しそうだ。
最後に、どんな警察官になりたいかを聞いた。「女性の警察官は、同じ女性からすると安心感を与えられる存在だと思います。同性や子供から頼られる警察官になりたいですね」
―女性としての強さと優しさを仕事に活かしたい―
彼女は目標に向け、今も一歩ずつ前に進んでいる。

三河歯科衛生専門学校
歯科衛生士科

榮田 未玖さん

笑顔で・明るく・元気に

「よろしくお願いします」彼女は出会ってすぐに、満面の笑顔で挨拶をしてくれた。その姿からは、自然と人柄の良さがにじみ出ている。
先生に、彼女の普段の様子を尋ねてみると「非常に明るくて元気の良い子です」と言う。なるほど、接しているこちらもつられて笑顔になってしまう。
そんな不思議な魅力を持つ彼女に、入学から半年経った現在の状況を聞いてみた。
「最初は、慣れない歯科専門用語ばかりで大変でしたが、今では友達もたくさんできて、充実した毎日を送っています」と明るく話す。「高校の時よりもしっかりと予習復習しないといけないので大変な面もあります」といった苦労話でも、彼女が話すとポジティブに聞こえるのが面白い。

オープンキャンパスで「食育」を体験して

三河歯科衛生専門学校に入学したのは、オープンキャンパスで体験した食育実習が印象に残ったからだという。
「歯科保健指導でも知識を活かせる、NPO日本食育インストラクターの資格を取得できることが凄く魅力的に感じました。オープンキャンパスではドライカレーを作りましたが、それも印象深かったです」と言う。歯科衛生士を目指すのはもちろん、+αの資格を取得することが楽しみのようだ。また、座学よりも実技の方が好きだと話を続けた。
「歯科衛生士の重要な仕事で、歯科予防処置に関する授業があります。最近は相互実習で同級生の口腔内を見て歯石を取りました。実際手を動かすとよくわかっていいですね」

やらないで後悔したくない

そんな彼女が大切にしていることは「やらないで後悔したくないので、なんでもやる」ということだ。
「高校3年生の頃、高校生が考えるビジネスプランコンテストに、歯科受診率を上げるための提案書を作成して応募したところ、選考を勝ち抜いて全国大会にも出場しました。人前で発表するのは得意ではなかったけど、意外に楽しくて、やってみて良かったです」と、高校の時から一貫して歯について考えを巡らし、挑戦をしてきた。
「将来は、患者さんとコミュニケーションをしっかりとり、不安な要素を取り除きたい。そして、患者さんの気持ちに寄り添える歯科衛生士になりたい」と話す彼女。まだ、目標に向かって歩き始めたばかりの彼女だが、きっとこの先も挑戦し続けてくれるに違いない。